概要

経営システム分野は、「経営工学」と「データサイエンス」を二本柱とする、日本で唯一のユニークな新しい教育プログラムです。
システムをマネジメントする技術者 (SME: Systems Management Engineer)を育成するために誕生しました。

SME ─21世紀のグローバル社会が求める人材─

現代社会において、私たちの生活は多種多様なシステムによって支えられています。産業・経営システム、生産・流通システム、経済システム、交通・物流システム、社会基盤システム、医療システム、防災システムなどがその例です。しかし、現在、地球環境問題、国際競争、地域間格差、交通事故、教育問題、人間関係の悩みなど、多種多様な問題が発生しています。これらの問題は何らかのシステムと深く結びついており、問題そのものを1つのシステムとしてとらえることが、素早い解決に導くカギでもあります。

さまざまな問題を発見し迅速に解決するためには、適切なシステムを設計するとともに、円滑に管理・運用する技術をもった人材が必要です。21世紀のグローバル社会が希求し、期待する、これらの知識と技能を備えた人材がシステムをマネジメントする技術者(SME)です。システムのマネジメントには、多くの問題を巧みに発見し、問題を的確に解決し、さらに解を展開し、活用していく力が必要不可欠で、SMEは現代社会のあらゆる場面で必要とされる人材です。

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新しい教育カリキュラムがSMEを育てる

経営システム分野が用意するカリキュラムを一口に言えば、SMEがもつべき知識と技能の習得を可能にする学びの体系です。多様なシステムのマネジメント技術・知識の教授を中心とする、理系/文系の枠組みを超えたユニークで新しい工学系カリキュラムです。SMEが備えるべき知識と技能の習得のために、多様性に富んだ科目によって、次のような内容を学びます。

  • さまざまなシステムの構造と特質
  • システムのデザイン・運用・評価・改善
  • マネジメントの要素・資源(人,もの,金,情報など)
  • ものづくりのためのマネジメント(企画,開発,設計,生産,プロジェクト)
  • 実践的な問題発見・解決のスキル
  • システムのマネジメントにおける思考とその応用
  • 情報技術とコミュニケーションスキル
  • 数学、統計等の理系の基礎から応用まで
  • 文系の幅広い知識とセンス

また、基礎から専門性の高い内容までを段階的に配置することで、柔軟性に富んだ多角的な視点と、変化に即応する高い政策能力を養成します。実践的な技術を磨き、理論を実際に応用可能な能力をつけるために、工夫を凝らした実験・演習を用意しています。もちろん、理系/文系の枠組みを超えた知識とセンスを獲得するための文理融合科目もカリキュラムの中心に据えられています。さらに、大学院に進学して、基礎的な総合知識だけでなく、個々の研究分野に焦点をあて、専門知識を磨き、より高度なマネジメントテクノロジーを身につけたスペシャリストとして活躍するにも十分配慮した教育プログラムです。

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経営システム分野の歴史 ─それは“経営工学科”にはじまる─

経営システム分野の歴史は,経営工学科 にさかのぼることができます.名古屋工業大学 経営工学科 は 昭和36年(1961年)に設立されました.その後,昭和60年(1985年)に (旧)生産システム工学科 ,平成16年(2004年)に(旧) 都市社会工学科 経営システム系プログラム(2008年に「政策経営系プログラム」から変更)に改組されています.

そして、平成28年(2016年)4月より、社会工学科 経営システム分野として新たなスタートを切りました。したがって、経営システム分野は、(旧) 経営工学科を含めた 50年以上の歴史 に支えられていることになります。この歴史の中で、わが国の産業界を始め、各界で広く活躍する優秀な人材を、すでに 1,500名以上輩出しています。経営システム分野の意義は社会から高く評価されているのです。

社会工学科 経営システム分野の歴史

経営システム分野の歴史


経営システム分野の前身である経営工学科が設立されて、平成23年度(2021年度)で60周年を迎えました。

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