井村 直恵 教授 (Imura, Naoe)
井村研究室では、「美しさ」や「美味しさ」など、人のセンスに左右される製品・サービスのデザインを研究しています。
「美しさ」や「美味しさ」は、客観性、効率性で議論することは出来ません。何を美しい、美味しい、と感じるかは、個人の感覚に依存しています。またそれは、クリエイター側が提供する製品・サービスの良し悪しだけではなく、顧客側がどういう環境でどう捉えるか、によって評価が大きく異なります。
研究室では、個人として、また組織として、感性を活かした製品・サービスを創り出したり、地域づくりに活かすプロセスやメカニズムを考えています。
こうした関心を出発点として、企業の経営戦略やマネジメント全般について、学生が独自の視点を持ち、研究関心を深めることを重視しています。
高校生・受験生の皆さんへ
人の感性に訴えるデザインや戦略を研究しています。
性能が良ければ物が売れる時代は終わりました。日本の企業は、次の一手として機能の多様性を追求しがちなのですが、世界では多機能で高価格な製品よりも、単機能で安い製品が爆発的に売れる国も多く、日本の製造業の多くが国際市場での苦戦を強いられています。
これからの時代を生きる世代の皆さんにとって、今優れている技術や製品・企業が将来も優位性を保てるとは限りません。価格やスペックなど表面的な情報に惑わされず、人の心を動かすことが出来る製品やサービスを創造していく力が求められています。ハイエンドと普及版では顧客のニーズは異なり、国や文化の違いでもニーズが異なります。
メカニズムを理解した上で、人の心は何によって動かされるのか、それを戦略に活かすにはどうすればよいか、スペックや価格以外で人の意欲を揺さぶるデザインやビジネスモデルについて、自分なりの面白い問題設定をして、仮説を立て、観察や実験、データ分析などを通じて明らかにしていく力を付けることを目的にしています。
そのためには、沢山、そして幅広い分野の本を読み、在学中には是非海外旅行もして、違う文化に触れてください。