学びの特色は? ─ 経営システム分野の 6つのポイント ─
カリキュラムの重点は、多様なシステムを的確にマネジメントする技術者として、十分な基礎的知識・専門的知識とその応用力を身につけることにおかれています。
また、高度な技術者の育成という観点から、深さと広さを兼ね合わせたバランス感覚のある人材を育成することにも配慮しています。
技術者のみでなく、社会で活躍するビジネスマン、経営者をはじめ、他分野の専門家と幅広くコミュニケートできる技術者の育成です。
すなわち、マネジメントのための知恵のある技術者を育てるカリキュラムです。
そのために、ものづくりをはじめとした社会システムに関する知識と、マネジメント技法の履修を中心としています。
また、理工系、特に数理科学と、人文社会科学の基礎を履修します。
3年次には、システムのマネジメントにおける課題を主体的に研究し、その成果をプレゼンテーションする能力を養うために、少人数のゼミナールや、自由課題にチャレンジする実習科目を用意しています。
4年次には、卒業研究を通じて、高度なマネジメント能力の獲得はもちろんのこと、問題発見と問題解決の能力を磨き、知恵のある技術者としての総仕上げを行います。
経営システム分野 の 6つのポイント ─1人1人の学びを大切に─
1. 明確な目的意識を持って学習できる
多様なシステムを的確にマネジメントするシステムをマネジメントする技術者(SME)になるという、明確な目的意識がもてるため、将来のビジョンをもって、意欲的、主体的に学んでいくことができます。
2. ステップアップする専門科目
専門科目は、オムニバス形式を中心とした入門的・基礎的な科目、それを展開させた中級的な科目、さらに発展させた科目へとステップアップします。
わかりやすく、学びやすい科目構成を実現しました。
3. 企業トップマネジメント・経営OB/OGによる実践的講義
企業のトップマネジメント数名や、経営システム系プログラムのOB/OGによる講義を実施。
システムのマネジメントについて実践的に学び、社会で活躍する知識とスキルを身につけます。
4. 実践的に専門知識が身につく豊富な実験・演習
実践的で、新しい多彩な演習・ 実習を用意しています。
こうした実験・演習によって、講義で学んだことを、より深く理解し、しっかりと身につけることができます。
5. しっかり取り組める卒業研究
4年次からの卒業研究をより充実したものにするため、3年次後期から卒業研究の準備をはじめます。
科目名:実践研究セミナー
6. きめ細やかな少人数教育
3年次後期からの「卒業研究」は、1教員に学生 3名程度の少人数教育を実現。
学生の個性と希望にマッチした研究テーマ・内容に対する、教員のきめ細かな指導を可能にしました。
何が学べる? ─経営システム分野の内容─
経営システム分野で何が学べるのか?
それは「経営工学」と「データサイエンス」を二本柱とした、システムをマネジメントする技術者(SME)に必要な知識です。
1. グローバル社会に必要なマネジメント能力が育つ
工科系の新しい教育プログラムによって、21世紀のグローバル社会のニーズに応えるシステムのマネジメント能力が身につきます。
グローバル社会のエンジニアには、ものづくりそのものだけでなく、ものづくりを含めた、より広いシステムをマネジメントできるスペシャリストとしての知識が求められています。
経営システム分野は、多様なシステムを効率よく、的確にマネジメントできるエンジニアになるために必須の高度な知識と技能が習得できるよう工夫された、まったく新しい教育プログラムです。
2. さまざまなマネジメント技能が身につく
データ解析、システムズアプローチ、オペレーションズ・リサーチ、マーケティングなど、多彩なマネジメント技能 が習得できます。
マネジメントテクノロジー | モデリング手法、最適化手法、データ解析、システム分析 など |
---|---|
インフォメーションテクノロジー | コンピュータとネットワーク(特にインターネット)に関する多様な技法 |
その他のマネジメント関連技法 | 問題解決技法、創造技法、マーケティング、心理検査法、社会調査 など |
3. 多様なシステムについて学べる
的確な マネジメント を求められる 多様なシステム (経営, 生産, 環境, 防災, 制御, 組織, 社会など) について学習できます。
たとえば …
社会システム | 私たちが生活するための「空気」のような存在です。SMEが扱う「システム」は社会システムの下位システムです。 |
---|---|
産業・経営システム | さまざまな資源を用いて製品・サービスを産み出し,利益を上げていくシステム |
生産・流通システム | 製品・サービスをつくり、マーケットへ流通させるシステム |
人間・環境システム | 人間と環境の織りなすトランザクションによるシステム。集団、組織、共同体などを含みます。 |
情報・通信システム | 情報のやりとりに関するシステム |
医療・防災システム | 注目を集める医療,福祉,介護,防災に関するシステム |
交通・物流システム | 人,もの,製品・サービスなどを移動するシステム |
4. SMEのための文理融合
高いマネジメント能力をもつエンジニアに求められる文系/理系の枠組み超越のために、文系の知識とセンスを大切にした、文理融合の科目を学びます。
数学,コンピュータも学びますし、経営学、心理学、社会学も学びます。
たとえば …
理系の色彩が強い専門科目
数理計画、確率・統計、生産管理、品質管理、モデリング、確率モデル、最適化アルゴリズム、制御工学、経済性工学、データサイエンスなど
文系の色彩が強い専門科目
経営環境、経営心理行動科学、社会セキュリティ・マネジメント、プロジェクト・マネジメント、マーケティング戦略、人間工学、組織行動論など
5. 企業・OB/OGとの連携による教育・研究
教育・研究において,企業や,前身となる旧学科の卒業生OB/OGと幅広く連携することによって,実社会の問題への応用,即戦力の知識 が学べます.
たとえば …
経営システム工学応用演習
専門科目で獲得した知識を実際に企業はどのように生かしているのかを学ぶ3年次後期の科目です。工場見学・実習、インターンシップ、企業トップを招いた講演、OB/OGによる講義(特定業界の戦略、中小企業経営、べンチャーキャピタル)、英語による講義など、多彩な内容を通じて、今現在企業が用いている知識、即戦力となる知識を獲得します。
産学連携による研究
経営システム分野の各研究室では、企業、自治体、公益法人等と連携し、さまざまな研究を進め、その成果が社会で広く利用されています。
参考:全学の共通科目(2020年度入学者)
社会工学科 専門科目以外の 全学共通科目 です。
人間社会
1年次
フレッシュマンセミナー(学科科目)
… 必修1単位
1年次 -2年次
技術と人間・心理区分,技術と歴史・哲学区分,技術と社会・国際区分:計25科目
… 複数区分から8単位以上
自然科学基礎
1年次 -2年次
線形代数,微分積分及び演習,力学,物理学演習,電磁気学,物理学実験,基礎化学,化学結合論,地球科学,地球科学実験,生体機能科学,数理情報概論
… 必修全科目を含めて22単位以上
産業・経営リテラシー
2年次
産業論
… 必修1単位
2年次 -3年次
経営リテラシー区分:
金融学,法工学,知的財産権,マーケティング,経営戦略,政策科学,会計学,工学倫理,リーダーシップ
産業社会区分:
ものづくりとデザイン,自治体行政,男女共同参画社会論,企業経営,キャリア・コミュニケーション論,価値創造論,情報技術社会とリテラシー,労働者管理基礎論,キャリアデザイン
… 経営リテラシー区分から4単位以上
グローバルコミュニケーション
1年次 -3年次
Academic English, English Seminar, Global English
… 必修8単位
健康運動科学
1年次
体育実技,健康運動科学演習
… 必修2単位